月別アーカイブ: 2005年8月

進化論

市場の原理で金融経済を機能させる民営化政策には、
ダーウィンの「進化論」が適用されている。
21世紀の企業間の生存競争、自然淘汰、適者生存による「進化」の正当性は、
19世紀の大英帝国が生物学から借用した概念そのままである。
グローバリズムは、資本主義の適者生存説である。
したがって、グローバリズムは、市場の原理を「公理」のように扱う。

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操作主義

政治は操作主義である。
あまり知られていないが、科学も操作主義である。
例えば、アインシュタインの科学的発見方法。
前者が虚構のシナリオに、後者は真実への接近に利用される。
どちらも経験を素材にしている。

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バイオスフィアという開放系システムの初期の概念が発見されて、1世紀が経過した。
かつてないほど、個人には十分なテクノロジーと時間、
そしてエネルギーが与えられている。
不足しているのは、お金ではなく戦争でもない、
クリティカルパスという重さのない富である。

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ドア

どっちが良い入口か、悪い出口なのかは終わった。
良い悪いは、政治家に任せよう。
所詮、出入口は、外部と内部とに分断するために人為的に作られる。
内部では、財源が不足し、外部では第4次世界大戦が進行する。

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2つのドア

ドアには2種類ある。
入口と出口である。
都会のマンションには、入口しかないが、
中山間地ではもう一つの出口がある。
それらは背戸(せど)と言われる。
背戸は、70年代の造語である里山と同義である。

ナロードバンドしかない360万世帯には
この背戸から、広大な裏庭が続く。
この裏庭は、落ち葉と雨水以外に何も生産しない場所だが、
他のどの裏庭にも続いている、
バイオスフィアのブロードバンドである。

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配当金

会社は株主への配当金のために働く。
しかし、すべての仕事の責任は有限である。
宇宙船地球号の乗員、
つまり、地球株式会社(Earth,Inc.)の社員は
地球の利益のためにのみ
有限な資源を借りて働く。
そして、バイオスフィアへの仕事の責任は無限である。
地球株式会社の配当金は、太陽の放射エネルギーをシントロピー的に
変換した富である。

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環境デザイン(1)

産業社会が日々排出する二酸化炭素量は問題にされるが、
日々消費する(正確には化学的な酸化作用)酸素量は問題にされない。
気体酸素は有限な資源だ。他の天体では製造されていない。
植物がない場所には、酸素もないという大気圏の生成の歴史は
バイオスフィアにいる限り、認識しにくい。

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