動く自動車や飛行する航空機の構造計算でさえ、コンピュータによって短時間に計算できる時代において、建築の構造理論とモラルもまたほとんどが19世紀以前である。建築の構造理論では、構造物の自重をすべて大地に流さなければならないので、その大地は不動としなければ成立しない。つまり固体的で静止的なのである(大地の不動性はニュートン力学における等速度運動のように、建築システムが成立するための基本条件であった)。
パソコンによるシミュレーションではなく、ほとんどが申請図面との照合で審査される構造物の<耐震強度>の審査機構が大企業と法律家資本主義によって偽造される前から、宇宙ではあらゆるものは常に振動している。
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