少子化、過疎化という現象面だけが貧弱に議論される過程に、分散型統合社会=グローバリゼーションは確実に浸透している。世界に分散したコングロマリットが支配するネットワークを見れば明らかである。
耕作地を放棄する農民が増加する一方で、多国籍企業による少子化、過疎化対策は農地の買収である。
富の蓄積形態は、富の搾取形態を見えなくさせている。 Y.K
月別アーカイブ: 2006年1月
少子化、過疎化1
少子化、過疎化といわれる町や村では全戸に配備された町営の防災無線放送で、早朝からお葬式や告別式のアナウンスが頻繁に聞かれる。ところが、どこかに赤ん坊が生まれても、放送はされない(人口2000程度の町で、誰かの誕生日のお知らせをしたとしても日々6人平均である)。
インターネットのない時代のハイテク装置には、ネガティブで非対称的な無意識的社会の一面だけが生き残っている。
産業社会では、省力化と省エネ社会を構築した結果、工場労働者は減少し同時に若年化している。その結果、農村は稲作を放棄してまで労働者の供給場所ではなくなったのである。より効果的なテクノロジーによって、農村も工場も過疎化する傾向にある。
少子化、過疎化は工業化社会の富の蓄積の結果であるということが理解されていない。 Y.K
自然農5
宇宙というテクノロジーの発見に忠実であればあるほど、農は、農業と完全に解離するにちがいない。真の発見や発明がそれが属する産業分野を短期間に陳腐化するように。 Y.K
出生率 VS利子率
100円を年率1.1%の複利で貯金した場合1000万円になるまで千年はかからないという理由で、100人の村の人口は、複利的な出生率1.1%(100人全員で必ず毎年1.1人生み続けた場合)でも千年以内で1000万人に増加する。日本の合計特殊出生率が最も高かった1971年の2.16から、2003年には先進諸国でもっとも低い4割減の1.29になったが、千年間で見れば別に人口は減少しないことになる。
この違いの原因はどこにあるのか。
短期的に人口が減少しているのは、医療サービスの向上から乳児死亡率が先進諸国でもっとも低いにもかかわらず、企業の人員整理よる合理化で自殺者総数が増加し、医療サービスの向上から超高齢化社会になった結果として老人死亡率が高くなってきただけである。
生まれた子供が、また子供を産むという概念が合計特殊出生率には除外されている。
複利のように出生率を定義し直すべきである。
しかし、人口64億の人類の人口動態統には古典的なネズミ算的複利計算でよいわけではない。
元金やネズミ算には死亡率、すなわち消失し変動する概念が最初からない。 Y.K
自然農4
不耕起という経済性が収穫率に矛盾しない栽培農の革命は、農業の専従者ほど認識しにくい。この矛盾の説明は、燃料電池の技術は、内燃機関の技術とは全く異なっているという比喩で十分である。
燃料電池の開発は単に電気製品やパソコンに近いばかりではなく、宇宙にもっとも豊富に存在する水素によるシナジー的発電装置によって、石油資本と対立し最終的に脱石油資本化しなければその実用化は決定的に阻まれている。
農業収入だけに関心を持つ専門家に包括的な栽培農のシナジー概念の理解は期待できないだろう。。 Y.K
自然農3
農業を重視しないイデオロギーは存続しないが、冷戦によって農業から純粋科学が後退した。イデオロギー強化のために、遺伝子工学とその操作によってより効果的に軍事的経済を維持できると考えている。天然ガスや油田の開発技術、穀物の増産技術などは、隠れた兵器産業である。両陣営がもっとも畏れているのは、自給率が高くて税金が収奪できなくなる市民菜園ダーチャ型自然農である。
農業でお金を稼ぐ必要がない場合、たとえば火星に長期間住む人類にとって、自然農的テクノロジーによってもっとも軽量で少ない労力と資源から効果的に食糧調達ができる。自然農は21世紀の純粋科学として認識されるだろう。 Y.K
応力分散
冗長度(リダンダンシー)とランダム度をまったく排除した構造は存在する。テンセグリティ構造の直径を2倍にすると表面積が4倍になることから構造の表面に対する応力が4分の一に縮小されるという機能は、積雪時のアウトドア用のドームテント(ほとんどはノースフェイス社製に限定される)でも証明できる。なぜならドームテントはテンセグリティ理論を応用してデザインされた。つまり構造が外力で振動するように設計される。これが、農業用ハウスとの決定的な違いである。農業用ハウスは基本的には立方体の変形であり、固体的な構造デザインの妥協的産物である。 Y.K
自然農2
農薬なき農業は過酷であり、肥料なき農業は無謀であるが、無農薬・無肥料の自然農は科学である。 Y.K
自然農1
自然農の原理は福岡正信によって発見され、
自然農の経済性は川口由一によって証明された。
自然農はバイオスフィア本来のテクノロジーである。
バイオスフィアはバイオスフィア自身を再生するテクノロジーを備えている。
「自然農はこの楽園を一切損ね壊すことのない栽培農である」 川口由 一
Y.K
最後の産業革命2
30年ローンで購入する現在の住居は、30年後にエネルギー供給するシステムがインストールされていなければ、資産として無価値になるだろう。ガソリン車が30年後には走行できないように。(もし走行していれば、バイオスフィアは海面上昇でどんな車も海岸線は走行できないだろう。)
地上の建物の形態と機能は大変革を遂げるに違いない。
住居の大量生産は最後の産業革命の課題である。 Y.K