メタフィジクスとフィジクス

アリストテレスは、ほとんどの重要な講義を文章として残している。
そのうち、物体の運動などこの世界の物理的現象を扱った講義録があるが、後の分類学者がその遺稿に対し、テーマごとに分類して『自然学』(physika)とした。この『自然学』(physika)の講義録には、続編があり、この現実世界の「背後」にある原理などが考察されていた。分類学者が、この講義のことを 『自然学の後に続く書』(”ta meta ta physika”)と分類した。つまり、アリストテレスの分類ではないが、自然的なものを超え自然的なものの基礎となる問題について考察する学は、21世紀でもメタフィジクス(Metaphysics)と呼ばれている。一方、フィジクスは『自然学』ではなく『物理学』だけを意味するようになった。

メタフィジクスは哲学でフィジクスが科学だと明確に分類する概念は、
古代ギリシャの『自然学』にもなかったが、
現在の『物理学』は完全に除外している。
メタフィジクスは、「科学的ではない」という常識が支配している。
超専門分化するのは、フィジクスばかりであるという
分類学のルールに従っているだけである。  Y.K

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