日別アーカイブ: 2006年11月29日

農業的思考

他人の考えたとおりに栽培しなければならない。
そうでないと、自分が栽培したとおりに考えてしまう。
こうして、
肥料と農薬なしでは考えられなくなるのである。

すべての植物は、栽培する前に自生していた事実を忘れた社会は、
ますます耕すことでより収穫を上げるという幻想を抱いている。
これは農業社会だけではなく、産業社会でもテクノロジーは
人間が作り上げる前には何一つ存在していなかったという幻想を生んでいる。
こうして、フラーレンやナノチューブも水素原子のように宇宙空間に存在していたという意識的な発見は、実験室での偶然の合成よりもずっと後になる。
ところが、元素の周期律の発見はこうした思考に依存しなかったからなされた。  Y.K