月別アーカイブ: 2007年7月

持続可能という概念

人類が持続する条件を科学的に理解する前に
終わる可能性がはるかに大きいのは、
<持続可能>という概念にすでに表れている。

持続可能な世界を
国や企業や村や家族にまで拡張してきたのは、
バイオスフィアの49億年間の試行錯誤を
忘れた思い上がりに過ぎない。

人類は試供品としてこの星にやってきただけである。
自然は、バイオスフィアを犠牲にしてまでも人類に愛着はない。
自然は、試供品の調査を350万年も続けたので
その結果にはきっと悔いはないだろう。        Y.K

ナポリタン風

イタリアのスパゲッティに
ナポリタンがないように、
広島風お好み焼きは、ヒロシマにはない。
ナポリタン風やヒロシマ風で人々を欺くことができたのは、
人々が移動できなかった時代である。

ふるさと朝市、ふるさと村、ふるさと公園、ふるさと会議など
<ふるさと>と名の付くものすべては
都会人を相手にした田舎の詐欺師の企画と考えてよい。
たいてい、第2次世界大戦後生れの、
都会で定住できなかった詐欺師たちである。
ふるさと納税にいたっては、財務・総務の天下りが
「ふるさとを助けよう」という表看板で
飢えたハイエナが血税をむさぼり食うシステムである。

どこで生まれようがどこで働こうが
この惑星のメタボリックシステムへの間違った郷愁がある限り、
詐欺はますます横行する。        Y.K

2つの理解

記憶や学習の関係を扱う
頭脳による理解(understand)と、
経験とマインドと密接な統合的関係を
生成するもう一つの理解(comprehensive)がある。

後者は脳科学者の研究対象ではない。
記憶や学習はすべての人間に備わっているから。

原理を発見した科学者のみが、
マインドの存在を認識している。
マインドの研究には科学的原理の発見という複数の経験が
研究者に要求される。  Y.K

無防備

動物と植物の攻撃と防御のバリエーションは豊富だ。
生命は学習する。さもなくば絶滅する。
例えば、植物にも動物にも表面には棘があるタイプがある。

それに比べれば、人間は無防備だ。
裸で生まれる以上に無謀な生まれ方はないだろう。

人間が半世紀以上も生き延びれば、赤ん坊の無謀と違って
もはや適者生存のノウハウの集積となる。
しかし、そのノウハウのほとんどは惑星の存続とは無関係であった。

宗教や政治が自らの存続をかけるように、
科学は惑星が存続するための目的論に関与しなかった。
ほとんどの科学者は <公理>を利用する同業者組合員として生活しているからだ。
専門家も無防備だ。

宇宙に温暖化という危機は存在しない。
エネルギーの変換があるだけである。
惑星の危機は、人間だけが無防備で生まれることに
関係しているにちがいない。

人間だけが無防備で生まれるデザインが正しいかどうかは
今後半世紀で結論が出るだろう。

現在20歳代の人たちには
人格のない惑星地球自身が目的論(=メタフィジクス)の存在を証明する
またとない機会が与えられている。    Y.K

環境保護主義者

個人に割り当てられた資源・エネルギー以上を
自然から搾取すべきではないと言う。

しかし、その割当量を科学者は規定しなかった。
少なくとも資本主義による農業や工業は
自然を搾取することで成立している。
石油を藻類という原料から生産すると電気エネルギーは
もっとも高価な商品となる以上。

環境保護主義者の限界は、
自然の決定的な崩壊を防ぐための効果的な方法として、
有害な化学物質のように
このイデオロギーの存続を否定しなかったことだ。    Y.K

表面積

フラットな耕作地の草の場合よりも森林の樹冠の凸凹によって、
大気圏への水蒸気の運搬能力は大きくなる。
森林の蒸発・蒸散の量を最大にするには、葉の数以外に、
凸凹の表面積が関与する。

山脈の深いシワの総面積を拡大することが
温暖化防止に直結している。
蒸発・蒸散によって、表面温度は奪われる。
草原や耕作地よりは、森の樹冠の凸凹は有効だ。
そして藻類が群生する海の表面積と温度にも同じことが言えるだろう。    Y.K

予測

未来を予測する最善の方法は、
間違っても主体的に関わらないことだ。

たとえば、地球温暖化の科学者の予測やその方法など。
つまり、人々は彼らから主観的に対処することを学んだ。 Y.K

天然水

ダイマクシオン・ハウスは、
上下水道がない無管デザインである。
水分を空気中から回収するために
温度差で冷却された金属面に
蒸気が凝結する作用を利用している。

除湿器の水を湧かしてコーヒーを飲む場合、
除湿器の電気エネルギー代は
ペットボトルを購入するよりもはるかに安価である。
1時間に6リットルも回収できる。

このところ霧雲のなかにいるのでその純度は保障できる。
ブナの森の近くの私のアトリエの空気からつくる
天然水は、さらに価値があるはずである。    Y.K

巨大ビジネス

生活水準が高まるほどに出生率は低下する統計は
60年代に発見された。
それは電気エネルギー利用率が向上した結果でもある。

21世紀の地球人口は、この法則を証明している。
つまり、生活水準が低下するほど出生率が上昇している多くの地域が
発生しているこが統計的に確認できる。

人口爆発は意図的なテクノロジーの遅延によって
引き起こされてきた。

地球温暖化によって、
もうじき80億人の平均的生活水準はより確実に低下するだろう。

例えば、エタノール入りのガソリンの値上げは、
もっとも効果的な地球温暖化対策として受け入れられている。
テクノロジーの遅延は、巨大ビジネスである。         Y.K