無防備

動物と植物の攻撃と防御のバリエーションは豊富だ。
生命は学習する。さもなくば絶滅する。
例えば、植物にも動物にも表面には棘があるタイプがある。

それに比べれば、人間は無防備だ。
裸で生まれる以上に無謀な生まれ方はないだろう。

人間が半世紀以上も生き延びれば、赤ん坊の無謀と違って
もはや適者生存のノウハウの集積となる。
しかし、そのノウハウのほとんどは惑星の存続とは無関係であった。

宗教や政治が自らの存続をかけるように、
科学は惑星が存続するための目的論に関与しなかった。
ほとんどの科学者は <公理>を利用する同業者組合員として生活しているからだ。
専門家も無防備だ。

宇宙に温暖化という危機は存在しない。
エネルギーの変換があるだけである。
惑星の危機は、人間だけが無防備で生まれることに
関係しているにちがいない。

人間だけが無防備で生まれるデザインが正しいかどうかは
今後半世紀で結論が出るだろう。

現在20歳代の人たちには
人格のない惑星地球自身が目的論(=メタフィジクス)の存在を証明する
またとない機会が与えられている。    Y.K

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