バイオマス運動が権力機構と対立するエコロジー運動であった例はない。
なぜなら、バイオマスエネルギーの利用は燃料電池のように
積極的に燃焼の化学から離脱し、
二酸化炭素を介在させないテクノロジーで、
地球の表面温度を低下させる方法ではないからだ。
バイオマスが地球温暖化に効果的だとしても、
使わない農地を森に返すほどの効果も期待できない。
化石燃料の矛盾を縮小させる
権力の下請け機能の部分を担っているだけである。
下草ばかりを刈って杉を植えすぎた里山を管理するほどなら
広葉樹の森に返すべきだ。
そして、あとは静かに待つことに耐えられないなら、
熊のいなくなった里山を捨てて、
クマゼミよりも鋭敏に、そして予測的に
もっと北に移住すべきだ。 Y.K