動く共鳴箱

板間で寝っ転がって本を読んでいると
ヒグラシが部屋に飛んできて鳴き始めた。
何という音量だろう。
物悲しい秋の気配とはほど遠い。

あんな小さな空洞のお腹が共鳴箱になっているだけで
耳をつんざくような音響効果をもたらす原理を解明すれば、
最小で最軽量のラウドスピーカーができるだろう。
しかも低音から高音まで澄んだ音域を再現できる。

これらのモバイラー用の昆虫型共鳴箱は、透明であるばかりか
特定の振動板ではなく、直接に振動体の一部として共につねに機能している。
そして、彼らは樹木に対して点接触であり、
場合によれば飛行しながら音源を増幅できることを考えれば、
これまでの固体的据え置きスピーカーボックスとは本質的に異なっている。
ちなみにipod用としてロック音楽専用の
クマゼミ型スピーカーも開発されるだろう。
もちろん、電車内では使用禁止だ。     Y.K

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