日本が杉だらけになった理由はそれほど知られていない。
杉を植えさせたのは当時の農林省の補助金による林業政策であるが、
広葉樹林を破壊すれば、稲作が肥料と農薬に依存することが半世紀の
アメリカ合衆国にはわかっていた。
稲作には大量の水が必要だ。
米1トンを収穫するまでには30トンの新鮮な水が必要だ。
杉のような人工林の大量植林は在来の動植物をおびやかすばかりか、
水資源を枯らしてしまう。
それは、ヒロシマの原爆以上の破壊効果があった。
実際、薄暗い緑の砂漠と化した。
こうして、世界中で排除が最も困難な生態的システムは、
見えないアメリカ合衆国である。 Y.K