誕生日

小豆入り玄米を焚きながら、
暗くなる前に炭火を熾して、小魚を3匹ゆっくり焼く。
夕方庭を歩いただけなのに、
まだ草の香りが窓から流れてくる。
月夜の夜はせせらぎと蛙の声を聞いていよう。
池のそばで一斉に産卵する。
少し大きな字で一年に一回縦書きの手紙を書いている。
明日は母の誕生日だ。
母は僕を見ると
自分の父親の目の色が僕とそっくりなのを
想い出す。
やがて、月夜の明かりと間違えた
蛙が別々の窓から部屋に入ってくる。
ジョジョも春の晩は眠れない。

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