『クリティカル・パス』新装版——–宇宙船地球号のデザインサイエンス革命
バックミンスター・フラー著、梶川泰司訳 白揚社 2007
が重版になる。
初版は1998年であるが、昨年の新装版からすぐに重版になることは編集部でも予想できなかったらしい。これまでの10年分の半分が1年で売れたことになる。
著名人の書評に依存した出版マーケッティングのみで今回の現象を分析できないだろう。
その理由は、1981年にすでにバックミンスター・フラーは、現在の人類の危機を科学者や経済学者以上に正しく分析していたばかりか、その解決方法を予測したからではないだろうか。
新装版『クリティカル・パス』の帯にも引用されたフラーのもっとも基本的な視点は、どんな書評よりも短く明晰である。
「宇宙船地球号には、エネルギーの欠乏も危機も存在しない。
人類の無知だけが存在するのである」1981 R.B.F