月別アーカイブ: 2009年3月

調和

思考すること、会話すること、実践すること、
この3つが調和することは滅多にないが、
それらが分裂しないように生きることで、
幸福の分け前にあずからなくとも、
新しい発展に参加する機会は生まれる。

非物質的変換

科学がけっして開発しようとしない課題の一つに、
自分を外部からみる方法がある。
この美しい惑星で暮らす孤独は、
もっと気楽に、もっと悠々と生存できる方法を
知るためのよい機会となる。
それが都会や田舎の暮らしよりましだったなら、
自己のテクノロジーを獲得したことになる。

偏西風

一晩中、窓ガラスに木々の小片が飛んでくるほどの
偏西風の嵐だった。
裏庭から絶えず聞こえる鳥たちのざわめき。
庭の鳥たちは、山脈の起伏に沿って風向きが激しく変わる
まだやわらかな新緑がない樹木の暗闇のなかを、
小刻みに動き回っていた。
動けば動くほど翼は小枝に衝突し、
きれいだった羽先は痛々しく傷つくだろう。
しかし、飛行機のように失速して墜落する鳥は存在しない。
彼らは飛んでいるときが一番安全だ。
早朝の電話で、都会のアトリエの庭先の椿の花は
この嵐でも落下しなかったことがわかった。
椿の花は、嵐ではなく、晴れた夕方に落下するように
温度差と湿度でデザインされているはずだ。
鳥は、環境の変化に対応した結果、
歩行や静止には弱くなることを選択し、
常緑広葉樹は、乾燥や温度変化には弱くなることを選択した。
人間は、うぬぼれから経済的政治的な変化に適応するだけで、
まだ環境の変化に対応していない。

確率

人間が考える科学的予測から生存率を計算できる。
同じ科学的方法から、
あなたが生まれてこなかった確率は常に大きい。
誕生率はいまも神秘だ。
このギャップに生死去来がある。

エコロジー教育

エコロジー教育がすすむにつれて、
環境を破壊しないで快適な生活は
できないという考えが支配的になっている。
人間は、宇宙の原理を物質化することができる最初の有機体として、
惑星地球上にインストールされたのである。
人間が宇宙の一部であるならば、
この教育観は宇宙エコロジーに反している。
人類が存続しようとしまいと
惑星地球は、膨大な電気エネルギーを消費している。
たとえば、大気圏内に発生する雲や霧は電気的現象である。
そして、野いちごの果実でさえ微弱な電流が流れている。
彼らは快適さを求めるために、
電気エネルギーを消費していているわけではない。
快適な生活という定義は、
ほとんど石油エネルギー資本によって洗脳された結果である。
(自動車の内燃機関が発明されて油田が開発されたのではなく、
油田が開発された結果、主にガソリンを消費する内燃機関が開発されたのである。
1900年ごろのアメリカ合衆国では、
静かな電気自動車が性能もよく広く使用されていた。)
よりエネルギーを消費するためだけに、
ほとんどの道具がデザインされ続けてきたのである。
たとえ、われわれが環境を破壊する生命だとしても、
自然(=あるいは宇宙)淘汰するエコロジーのデフォルトまでは破壊できない。

花粉前線

スギ花粉の全盛期は例年になく早くやってきた。
花粉は温度で飛散する量が変化する。
都市周辺部のスギ花粉は、山間部よりも早く飛散する。
花粉は目には見えにくいが、
桜前線のように春先から北上する花粉前線のパターンがある。
そして、都市部と農村部の花粉濃度には時差がある。
http://kafun.taiki.go.jp/

非連続性の概念

テンセグリティは隙間だらけだ。
物質の非連続性は量子物理学によって概念化されたが、
概念モデルを物理学者は発見しなかた。
エネルギーは形態化できない哲学に傾倒してしまった。
テンセグリティの存在は軽くはかなく見えるが、
これほど単純で強靱な美しい有機体はない。
それは人間のデザインではないからだ。
テンセグリティに関するすべての機能は発見されたものだ。
発見された自然はまだ半世紀しか経過していない。

通貨と利子

惑星地球を所有するための富は、
銀行システムの合法的な不正によって
銀行家の罪の外に蓄積されてきた。
現代の富は、貨幣を<無地>の紙から作り出す印刷術のようなものだ。
国家が、議会の承認を得ないで銀行から借りた借金(主に戦費)の利子を
国民から収奪した消費税や所得税、そして贈与税などから支払うシステムは、
これまでの詐欺の中でも、単純さと持続性において最大級の発明である。
偽の富と真の富とをすり替えるためのあまりにもダイナミックなトリックによって、
通貨の起源を思い出せないほどだ。
<Think global, Act local>は収奪のためのプロパガンダだ。
プロパガンダとは繁殖させるための言語「ツール」であり、
通貨と利子ほど、言語の違いを超えて惑星地球上に繁殖した概念はない。

強欲なシステム

億万長者を100人に一人の割合で現実化しながら、
100年に一回の大不況という間違った経済概念を
大多数が信じている間は、
より大きな権力という内部に対抗する政治的組織ではなく
内部を意のままにコントロールする外部が存在する。
論理性を欠いたまま暗躍する金融記号テクノロジーは、
より強化される時代になった。
これほど儲かる多国籍ビジネスはまたとないからだ。
150万人以上の億万長者の総額は、
チャンスをモノにするノウハウからすれば、
僅かな見せ金にすぎない。

自然のエンジニアリング

テンセグリティは張力統合体である。
だから張力材をゴムひもで代用できると考えやすい。
しかし、ステンレスワイヤーでさえ釣り糸程度かそれ以上に伸びてしまう。  
幾何学モデルとして、テンセグリティモデルの弾性的性質は自由に決めて良いが、
この張力体をゴム材で構成することは、
自動車のタイヤをヤング率の異なった金属や木で
自由にデザインするようなものだ。
つまり、テンセグリティから自然の構造を学ぶなら、
自由な選択には、最適なエンジニアリングの決定的な欠如が
含まれていることに気づくだろう。
フラーレンもナノチューブ(のヤング率)も、
高抗張力の炭素繊維などのテンション材で構成された
テンセグリティ以外ではモデル化できないだろう。
自然が構造の作りやすさのために、原子間の凝集力を犠牲にすることはあり得ない。
最良のエンジニアリングはつねに発見されてきた。