シロナガスクジラはいまでも
どこで繁殖してどう移動しているのかよく分かっていない。
体重200トンもあるが、高速で移動できたので、
ディーゼルエンジンの高速捕鯨船が開発されるまで
人類による捕獲は困難であった。
しかし、体重200トンを支えるために、
1日4トン以上の獲物を補食しなければならない。
この惑星で太陽光エネルギーを直接的に変換するテクノロジーで
最も成功したバイオマス生物に依存することを選択した。
つまり、体長30mのシロナガスクジラは、
南極沖に生息する体長6cm、体重最大2グラムの
オキアミを補食することによって、
全海域に生息し、回遊することができる。
シロナガスクジラは、全海域の往復には
南極大陸がもっとも効果的な中心にあることを経験的に知っていた。
<Think global,Act local>ではなく
<Think global,Act global>でなければ、
彼らはかつての30万頭の群をこの惑星の全海域で維持できなかっただろう。
そして、このような命令形のプロパガンダで生存できるほど、
自然は単純ではなかったはずだ。