月別アーカイブ: 2009年6月

テンセグリティの機能

テンセグリティにおける張力も圧縮も局所的にみれば、
各構成要素の重さが変動する相対的な重要性を
形成するように、相互に機能していることが分かる。
この新しい構造とパターンにおいて、
一つの機能は相補的なパターンの一部であり、
それ自体で存在するどんな機能もない。
われわれのエコロジーに対する理解は
ますますテンセグリティに接近している。

情報

情報は経験から生まれる。
経験に基づいて選択された結果は信頼できる。
検索だけで収集された情報は、情報の欠乏をより増大する。
たとえば、甘酒を自分で作る場合は、麴黴を必要とするが
同じ材料で作る日本酒とでは製法が異なる。
インターネットにどぶろくの正しい製法は記載されていないが、
一方甘酒は、正しい製法が豊富に記載されている。
甘酒も麹による発酵であるが、アルコール発酵ではないからだ。
日本酒には酵母菌の作用が必要だ。
酒税法は、インターネット情報に確実な欠乏を与えている。
そして、不況になると人々はますますお酒を飲む傾向がある。
酒税収入が国家の税収入の5%以上を確保できるのである。
歴史的に軍事費のほとんどは酒税で賄っている。

少年兵

アフリカの反政府組織に雇用される無数の少年兵は、
必ずしも薬物で洗脳されて
使い捨ての兵士になるわけではない。
武装ファッションに魅せられて志願する場合がある。
子供でも携帯できる小型の銃に
調和した服装の自由度を与えるだけで、
人殺しもファッションの一部に変容する。
高級ブランドのワニ皮バッグを
手に入れた女性のファッションセンスとの違いは、
量産される銃よりもワニ皮のブランドに稀少性がある点だ。

指導者

人々は独裁政治をしばしば批判する。
しかし、専門分化の体制も一人の指導者を必要とする。
テンセグリティの自律的構造には見られない物理的組織化である。

メタフィジクス

外的な観察情報からのみ生まれる発見がないように、
すべての発明は、人間の内的な独自の機能の
物理的な外的化プロセスに生まれている。
発明は物理的にしか達成できないが、
発見は超物理的にしか到達できないのは、
人間存在そのものが、
未知なるシナジーの集積にちがいない。

地産地消から自己組織へ

もし、バイオスフィアが
地産地消していたら、
人間がいない場所での地球温暖化は起こらなかっただろう。
もし、PCや自動車が地産地消で生産されていたら、
誰も利用できなかっただろう。
地産地消は、
永久機関のような外部のない局所的なサイクルの概念を含んだ
幻想的な引きこもりである。
その結果、食料は廃棄することによって
価格を維持することに利用されている。
(毎年、日本では10兆円の食料費のなかで2兆円分が廃棄処分されている。
また、日本の産畜肉の生産用の輸入飼料こそ貿易収支のために利用された。)
<地産地消>も<遠産遠消>も国境線が造り出す
相対的で政治的・経済的な内部と外部である。
エコロジーは、つねに包括的で再生的である。
そして、
バイオスフィアは、唯一の外部と唯一の内部をもっている。
そして、
食料生産のための光合成は、
太陽系のエネルギー収支で運営されている。
最近の生物学や化学そして物理学では、
この運営方法を自己組織化と呼んでいる。

戦争機械

民主主義と科学、そして技術が複雑に組み合わさって
産業化を形成する。
この産業化の過程では、
科学が技術を、技術は産業を、産業は経済を、経済は政治を先導する。
政治がすべての出来事のしっぽであることは明らかである。
しかし、政治が経済を、経済が産業を、産業が技術を、技術が科学を
支配できるという幻想がこの産業化を分断してきた。
この幻想を利用した法律家資本主義は、
すべての発展を破壊する戦争機械である。

利子率

貨幣に対する利子率は、子牛が生まれて育つ生存率から生まれた。
牛を預かって育てる牛飼いは、報酬として乳を貰うことができる。
子牛という利子が牛の所有者に属する習慣から
金利は銀行が奪う歴史が始まった。
つまり、金利という概念が、
宇宙の物理的法則と相互作用しない金融の歴史である。
朝食に牛乳を飲む牛飼いの習慣を止めない限り、
家畜による温暖化ガスの増加とゼロ金利はつづくだろう。
われわれは学校の数学から家畜化しているのである。

エコポイント

エコポイント制度は、
川や海には繋がっていない釣り堀のようだ。
エコポイントが企業のための
補助金という現金製造装置にしか見えない場所、
それが、エコロジーだ。
人間がエコロジーに重要な役割を持っているかどうかを
理解しようとする場合、
社会ではなく、宇宙を観察するだろう。

感傷的

相手を決定的にせん滅させる軍備をさせてはならない。
これは、3世紀前に創立した中央銀行の教義である。
軍事力を均衡(=例えば冷戦構造)させるノウハウによって、
永続的で動的な拮抗のための双方への資金提供が可能になり、
各政府に提供される資金には、膨大な金利が請求できる。
つまり、 21世紀の北朝鮮の核武装と軍縮は、
感傷的なそれゆえに不安定な国際民主主義を維持するための
不可欠な手段である。  
感傷的とは、
地球規模のエコロジーの方法論を自負する<Think global,Act local.>によって、
永続的にきっちり金利を払わされる側の無意識的態度である。