コミュニティの利益

「国が負う多額の債務と、民間の多額の負債によって生じる利息は、
われわれ国民の懐から銀行と保険会社に引き渡されてきた。       
同時に、さらなる富は銀行家、不動産仲介業者、
そして手工業的建設業界への利益誘導のために、
政府が緻密に立案した<貨幣製造機>である助成金という名目で
蓄積されてきた。
その助成金は、個人とコミュニティの利益のために
蓄えられたものではなかった。 」1972 RBF
これは、『宇宙船地球号操縦マニュアル」を出版した10年後の
バックミンスタフラーの言葉である。
つねに単独者の想像力によって、
物質のマクロとミクロの構造を
見抜いてきた独自の経験から、
国家の擬似的な<経済構造>をもリアルに分析した
最初の包括的な思想家ではないだろうか。