「この仕事は絶対に負けない」という得意分野には、
特有な幻想が潜んでいる。
だれでも一度は「一を識って十を知る」ことに接近するために、
もっとも効果的な専門分化に憧れる。
しかし、自発的な方法の絶えざる探査で、
専門分化されることは不可能である。
「一を識って十を知る」専門分化のプロセスに
無関心になる経験と発見を積めば、
真の包括主義者の「一を識って十を観る」ことに
接近できるかもしれない。
つまり、知的環境の整備さえも
自発的にデザインできたなら、
それはもっとも包括的な方法のひとつだ。