月別アーカイブ: 2010年5月

目的意識

見えない異なった2種の気体から、
水という液体が統合されたように、
もっともありふれた既製品から、
新しい機能は意図的に生成できる。
デザインの機能は、つねに総合的で目的意識的である。
そのいくつかは完璧に見えない機能に変換される。
たとえば、浮力や揚力。
船や飛行機は最初の動く住宅であった。
陸のみに係留された現在の建築が
もっとも危険な構造に晒されているのは
見えない機能に無関心になったからである。

単純な方法

自然にはつねに三角形化できるもっとも単純な方法を現実化した結果、
テンセグリティを形成する。
しかし、正確で美的なテンセグリティモデルを再現する方法には、
これまで芸術的な技法が必要であった。
それはテンセグリティを自然よりは複雑に理解しているからだ。

構造

最良の建築では
構造は、
美と機能の調和である。
シナジェティクスでは
構造は、
圧縮力と張力における相互作用の調和である。
前者は静的であり
後者は動的である。
シナジェティクスがしばしば建築家や科学者より前に
構造を発見してきたのは、
彼らが構造を定義しなかったからだ。

調整

概念的な過程は静的ではない。
しかし、発明でさえ、依然主観的である。
現実化の過程は、さらに動的である。
発見こそ客観的な調整である。
宇宙と私の新しい関係。

デザインサイエンス

人生が、偶然と無意識に包まれているかぎり、
誰も他者のための不可欠な仕事を認識しない。
デザインサイエンスには失業がないのは、
本当に必要なモノがまだほとんどないからだ。

理解(comprehensiveness)

テストで理解度(understanding)を図る学習から
学習の意欲はほとんど生まれない。
理解する(comprehensiveness)ために注がれる情熱こそが、
より理解するための情熱を生む。
学習はそのプロセスである。
学校はこどもからこのプロセスを
取り上げてしまった。
国家が定める理解の標準化のために。

包括性

最初の貨幣は、丸い石ではない。
それは重くて動かせないし、食べられない。
最初の貨幣は、雑草を食べて増殖する生きた牛だった。
資本主義(Capitalism)のcapitは「牛の頭」を意味する。
この「牛の頭」は自ら移動できる。
生命を維持するエネルギーの所有こそが初期の資本力を表していた。
21世紀の知的産業社会では、
いつでもどこでも移動できる情報を所有こそが
「知本力」を表すようになっている。
「知本力」は生命を維持するエネルギーではないが
社会的生産性を物理的に高めることができる。
しかし、この「知本力」は
宇宙をどう理解するかには無関係である。
たとえば一つの岩石を太陽系から理解する包括力は
情報所有欲とはあきらかに異なるのである。