月別アーカイブ: 2010年7月

非対称性

時間は主観的により加速している。
いくら長生きしても、
最初の20年が人生のもっとも長い経験だとしたら
後半の20年は人生のもっとも短い時間だ。
なぜだろうか。
数百万年間も人類は
最初の長い経験の過程でほとんど死んでいる。
そして、
前世紀からの著しいこの非対称性から逃れるために
娯楽と戦争を発明したのだろうか。

モジュール

既存のデフォルトと戦うことによって、
モノゴトは変えられないだろう。
日々、出荷され続ける現実を変えるために、
既存の概念を陳腐化するほどの
モデルの発見に挑戦する意味を感じるかどうかだ。
その過程に従事するための個人的環境こそが
最初の小さな現実(=モジュール)になるだろう。
部分には全体は宿らないにしても
実在するモジュールは相補的なモジュールを必要とする。
それ以外の方法で
人為的なデフォルトの出荷は排除できないだろう。

問題と方法

ある問題に遭遇した場合に
解決するべき
より困難な、より包括的な、より鋭敏な
問題として捉える方法は、
最初の問題をも解決する方法に変換できる。
同時に、関連した諸問題を生成する方法が
もっとも問題を効果的に減らす方法かもしれない。

外から

若者は用心深くなっている。
国家を見て老後のことを考えているからではない。
われわれにはかなりの選択肢が与えられているが、
自分を外から見るテクノロジーがまだないからだろう。

半減期

ヒロシマのウランの核分裂で生成された
セシウム137の半減期は30年である。
半減期とは、放射性核種あるいは素粒子が半分程度崩壊して
別の核種あるいは素粒子に変わるまでの時間である。
放射性同位元素セシウム137はコバルト60のように強いガンマ線を発する。
体内でカリウムと置き換わる危険な元素である。
半径1.5キロ以内で被爆した母は、奇跡的に生存し、
この半減期を家族の成長ともに過ごした。
兄弟のなかで私は母から一番手紙をもらった。
これから手紙を書こう。
この手紙が病院に着くころ、私は母の傍にいて
最後の手紙を読んで聞かせているだろう。

計画的過去

未来を変えたいとき、人は計画を立てる。
計画は絶えず作り替えられるが、
同時に過去も変容する。
過去の変容こそが現実化される。

教師

いかに自分を教えるかによって、 もっとも学べるのは、
自分のなかに優れた教師がいるからだ。
しかし、彼はだれよりも無学だ。