先住民を追い出したから
雑草の本来の名前も分類も忘れ去られ、
その機能がまだ発見されていない植物のように見えるだけである。
戸籍のない彼らははいまや侵入者である。
しかし、保護されているのは
退屈な教育を受けた
野菜や花ばかりである。
核攻撃の後
ヒロシマの焼土をエコロジカルに再生したのは
この無数の真の先住民たちである。
アメリカの軍部はこの事実から
世界中の雑草を収集し
いまや遺伝子を分類しはじめているのである。
雑草とは何か?
遺伝子工学が解明する遺伝子コードという知的財産以上に、
植物に対する先住民の自発的な敬意は
植物名の絶対数として表わされ、
その民族の生存に関する包括的知的レベルを表している。
65億の地球人のそれぞれに名前があるように
惑星地球に名前のない植物は存在しない。