日別アーカイブ: 2011年3月14日

爆発から爆破へ

電力会社は公益事業体である。
電気料金の徴収で運営される、
この公益事業体は
硬直した言語でユーザに事実を隠蔽し始めて
はや3日目である。
電力会社は
この原子炉事故の
「ファイアーウォールの不備」についての釈明をしないまま、
戦後初の計画停電と同時に、
原子力発電所の計画爆破(爆発ではなく)を
セットで企画した。
ついに彼らは、
機能不全になって暴走するエネルギー装置を
段階的に爆破し始めた。
しかしそれも、
原子炉が融解するまでの圧力低下のための
単なる時間稼ぎに見える。
3号機の危機に対して
「屋内退避」という勧告しか思いつかないのは、
彼らが混乱しているのではなく
炉心溶融に対する意図的な隠蔽工作だ。
爆破しなかった2号機もついに
炉心溶解の条件を揃えはじめた。

水素爆発

「水素爆発」は
そもそも理科の実験などで行われる、
フラスコ内で水素の爆発が起こったときの現象である。
しかし国家は
原子核物理学にはない
この新たな概念を用いて
プルトニウムの核反応を説明しようとしている。

ガイガーカウンター

ナビといっしょに
ガイガーカウンターを車に搭載すれば、
非常車両になる。
しかしガイガーカウンタ-は
すでに売り切れている。
個人以外の誰が
それを買い占めたのかを知れば、
今回の危機の深刻度は正確に把握できる。

超専門分化

ある地震学者が津波の痕跡調査から、
リアス式海岸における
1000年に1度の大地震の周期を解明した研究結果を
メディアで公開していた。
しかし、この独創的な研究者は
その研究過程で、
当該地域に複数の原発を作ることへの反論を
科学論文にしたことがあるのだろうか。
もししていれば、今回メディアからは無視されたばかりか
その研究費さえも確保できなかっただろう。
科学者たちは、
〝目的を欠いた視点を持たなければ研究を維持できない”
というコロニーを形成している。
99%の論文は、
生命維持にとって「アブノックス」である。
しかし彼らは、この冗長度を「学問の自由」と呼んでいる。

プルトニウム・ビジネス

プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)を一般の軽水型原発で核反応させる
プルサーマル発電を開始したのは2010年だ。
先ほど爆発した福島第一原発3号炉はこのプルサーマル型だった。
この3日前から予測された爆発を隠蔽するために
「計画停電」は企画された。
1号炉の爆発し拡散したのは半減期30年のセシウムだったが、
3号炉から拡散するプルトニウム239の半減期は24000年である。
電力会社がプルサーマル型の発電を自負する
「耐震安全性の確認」「高経年化対策の確認」
「長期保管後のMOX燃料の健全性の確認」
の3つの技術的条件は
自然のテクノロジーによって早くも完全に否定された。
プルトニウムは置かれた条件で正しく反応しているので
酸素と化学反応しないこの「燃料」は
石油燃料と違って海水で冷却するには数ヶ月かかる規模の
エネルギーを発生している。

在宅勤務

長期的な計画停電で
会社への定期的な出勤は
物理的に困難となった。
移動すればするほど
時間とエネルギーは失われる。
自宅待機ではなく
ネット環境が整備された
長期的な在宅勤務や自宅学習に切り替わるだろう。
通勤・通学は時代遅れである。
通勤・通学を前提として
原子力エネルギーを利用する第3次産業革命は
この災害からリセットされるだろう。

より大きな思考で

計画停電で
プルトニウムは忘れられている。
より大きな被害はこれからだ。
プルトニウムは
原子力発電所よりも長寿命だ。
TVの音声は消したほうがいい。
原子力エネルギー依存型都市人間に
洗脳されて始めている。
より大きな思考で対峙すれば
内なる声が聞こえるだろう。

非直観的マグニチュード

「マグニチュード(magnitude)とは、
地震が発するエネルギーの大きさを表した指標値である。
マグニチュードが1増えるとエネルギーは約31倍、
2増えると1000倍となる」
と言われている。
なんて、まわりくどく
非直観的で抽象的指標なんだろう。
電気自動車やハイブリッドカーの馬力のように、
視覚的な「馬」の単位で示す
相対的な変換方法が分かりやすいように
マグニチュードの概念は
まだ数学的・工学的に、そして普遍的に変換されていない。
災害時に頻繁に使われるマグニチュードは
専門分化された指標であり
時代遅れなのである。
地震速報で流されたマグニチュードMの数字の抽象性は
避難時の被害を拡大したにちがいない。

記者会見

人々がパニックを起こさないように
配慮する代理人たちが、
事実を隠すのではなく
言いたくない場合は
嘘は言わないように編集する。