加圧水型原子炉の一次冷却水にホウ素を溶かし込めば
核反応の制御が効果的にできる。
しかし、ホウ素の注入によって
原子炉が修理不能になってしまうので
電力会社は危機を脱する最良の選択を拒否してまで
原子炉の延命を優先した。
しかし、結果として
複数の原子炉から放射線はいまでも放射されつづけ、
すべての原子炉は海水で使用不能になってしまった。
原子力テクノクラートたちは
原子炉はおろか
そこで作業する者の生命も
そして、広大な農地も延命できなかった。
生命の危機的情況に遭遇すると、
近視眼的な利益追求を優先した資本主義は
短期間で残酷な独裁者に変貌する。