一般電話は災害に強い。
しかし、公衆電話のほとんどを
都市から撤去していながら、
公衆電話の無料解放とは不快だ。
公衆電話は、
ユーザの支払ったお金で
すでに原価償却済みの有線インフラだ。
月別アーカイブ: 2011年3月
流体地理学
都市は固い岩板(プレート)の上に形成され、
このプレートが対流するマントルに乗って
互いに動いている。
津波は、
この動くプレートに乗っかったサーファーだ。
固体的構造は
われわれの概念だけに存在する。
(続)狡猾(cunning)
「試験がなければ勉強しない」
と信じるように教師を養成するマニュアルこそ
狡猾さ以上である。
間違った答えのことは忘れても、
カンニングしたことを覚えているのは
このマニュアルのお陰である。
学生の試験での不正行為を
大学側が犯罪とするには、
学習から
失敗することをことごとく除外する行為を
教育の目的の一つにすることから
始めなければならなかった。
気の利いたカンニングをした学生が逮捕されたのは、
狡猾(cunning)だったからではなく、
むしろ逮捕する側の
この歴史的な不正行為(cheating )を
隠蔽するためだった。
狡猾(cunning)
宇宙の原理を
カンニングで発見した人はいない。
それを発見する方法も
不正行為(cheating )ができないように
デザインされている。
人間が人間をテストする
すべての試験制度はつねに時代遅れである。
代理人
読むよりは
聞くことを、
聞くよりは
見ることを、
見るよりは
話すことを、
話すよりも
書くことを、
そして、
書くことよりも
実行することを
後回しにすることで
政治の代理人が存在する。
そして
実行することの中から
失敗することを
除外してしまった。
最後は、代理人さえいらない
デフォルトで支配するために。
何もしない群れ、
成すべきことが成されない
民主主義がやってきた。
技術(art)
辞書は読書できないが
インターネットを読む人は増えている。
知識がなければ、よい検索ができないように
経験がなければ、知識と知識との関係は生まれない。
まして、技術(アート)は所有できない。
私は40年間リヒテルの弾く
平均律クラヴィアを聞いているが
まだピアノは弾けない。
技術(art)とは、
技術の在り方を表出できるかどうかだ。
秩序
理解する前に知りすぎているのは
サーバーだけで十分だ。
彼らは眠らない。
記憶を再構成するための眠りを、
必要としない。
眠ると、
人間のように
互いの理解から秩序を生み出すから。
仕事
縁側にこたつを置いて
窓を開け、
木々の、風で葉の擦れる音や
鳥のさえずりを聞きながら、
春うららかな香りの中
そして
眠りそうな中で考える仕事をしている。
そんな風景しか思い出せないように、
今の仕事を生きる。
こんなことは
頭で理解できることではないが、
頭の中の出来事なのだ。
きっとこれは、
国家( image+nation=imagination)よりも
確かに意味のある幻想だ。
検索
私は検索が嫌いだ。
自分で考えたことを話してくれ。
検索エンジンではほんとうの旅はできない。
検索から現実を構成するのは
権力構造だけだ。
(続)宇宙店
宇宙服なしに生存できる大気圏内のことは除外して、
宇宙服がないと生存できない場所のことを
「宇宙」と定義したのは
冷戦時代に組織化されたNASAである。
「宇宙空間の開拓、科学的発見、
そして最新鋭機の開発における先駆者」によって、
人類の移動空間は放射状に拡張された。
しかし、
この拡張された「宇宙」で暮らせるはずの宇宙服は、
1着1億円するらしいが、
バンアレン帯を通過すると
宇宙線を全く防御できなかったので、
アポロ計画以降はだれも挑戦する気になっていない。
NASAがデザインした宇宙服で
人間が安全に暮らせるのは、
現在でさえ40年前と同様の
せいぜい高度400キロまでの宇宙でしかない。