月別アーカイブ: 2011年7月

(続)モバイラー

人間が大地を切り売りしても
マントルに浮かぶ陸地は、
係留する必要がないほど
動的な均衡を求めて
自律的に移動する。
大陸は2億年も浮かびながら
移動してきたが
その移動の原理は
船や飛行機の浮かぶ原理よりも
遅れて発見されたのである。
太陽からエネルギーを受容するかぎり
大陸は浮かび続ける。
しかし、土地資本主義という
前世紀までの
静止的宇宙観が
多くの人々の移動を
いまも困難にしている。
そしてそれによって
人々は互いに分断されているのである。

境界

未来は思ったよりも早く
恒星のように放射光になるか
さもなくば、
あらゆる波長の電磁波を
完全に吸収する
黒体になろうとしている。
環境と自己との境界が
デフォルトを超えた放射エネルギーに
曝されているかぎり。