月別アーカイブ: 2011年8月

暴動の原因

暴動の原因は
イギリスの若者の失業率の高さではない。
彼らは
イギリス人を搾取している多国籍企業から
かつてのインド人のように
独立したがっているのである。
格差の拡大のための装置(=システム)を
彼らは最初に攻撃しているのである。
イギリス国内で
権力は植民地のようにふるまうしかない。

瞞す、欺す、騙す。

意識的に
だまし易いのは市民である。
無意識的に
だまされ易いのは
自分自身である。
つねに誰かをだますために使われる
人間のエネルギーは膨大だ。

迷惑の起源

元来、どうしたらよいか判断に迷うときは
自分に対しても他人に対しても
「迷惑かそうでないか」の識別によって
考え分けるようにされてきたが、
最近はその起源すら忘れられている。
ひとに迷惑をかけないよう生きていたい
若い人が増えているという話を
若い編集者から聞いた。
実際、国家がこれほどまでに
人々に迷惑をかけている時に
いったい何が起こっているのだろうか。
どうしていいか分からないという
最大規模の「非常事態」が
国家の意志によって隠されている事実を
彼らはどうやって言語化できるのだろうか。
否、
「国家によって」ではなく
「言語によって」それが隠されているのだとしたら
記号言語のテクノロジーは
ついに国家をも支配している。
これはまったく新しい現実ではないだろうか。
自分に対する迷惑の識別が消えていく現実は
自己への配慮を欠いた
自滅的な世界に接近している。
痛みを知覚できなくなった神経細胞のように。

民主国家

看守はいないのではない。
人々が共産主義国に逃亡しないから
監視する必要がないのである。
安上がりな維持費で賄えるこの牢獄では
人々と共に
放射性物質も一緒に閉じ込められる。

無限の概念

宇宙エコロジーに永遠はあっても
無限は存在しない。
無限のエネルギー概念こそ
惑星地球の支配者以外の
全生命を裏切るための
巧妙な概念である。
人々はこの無限観と引き換えに
新たな牢獄に閉じ込められているのである。

配慮

放射性物質の人為的な拡散で
本当の思考が始まった。
自分のことしか
思考できない人に
自己への配慮はできない。

超ウラン元素

すべての超ウラン元素は
放射線(アルファ線)を出して崩壊する。
このすべての生成過程に税金が使われている。
しかし、その監視体制はどこにもないばかりか
監視のための測定装置と測定方法は
ほとんど彼らによって独占されている。
無論、その装置と方法の所有には税金が使われている。
自然界に存在しない物質を求めて開発された
超ウラン元素とその所有方法は
まさにグランチの戦略そのものである。

反・きり

あの日から
生き延びるのを拒まれた細胞に囲まれ
なおも生きる希望を持ち続けた
母に捧ぐーーーーー
 
物質とエネルギーが
永遠に相互変換可能なのは
それらが有限だからである。
人類は元素の周期律の原理の発見から
有限な92種の元素とその組み合わせにのみによって
宇宙に生存できるということを学んだのだ。
人類はこの1世紀間で
概念の無限性よりも
掛け替えられる物理的な永遠性を
理解できるようになったのである。
超ウラニウム(例えばプルトニウム239)を、
さらには超超ウラニウムを
自ら被曝しながら巨大加速器や原子炉で追いかけるための
建造費が巨大なことを自慢にする科学者たちは
「きりがない素粒子や元素の存在」を前提にした
無限宇宙観の信奉者にすぎない。
(2011年、原子番号114番目の元素が間もなく周期表に追加される)
そして
この超専門分化した科学者たちの
競争意識に燃えた偏向した思考が
原子力による無限エネルギーへの信仰を
生んでいるのである。
          2011年8月6日  梶川泰司