月別アーカイブ: 2012年1月

退化

ペンギンは鳥類である。
南極のペンギンが空中を飛べなくなったのは、
氷の大陸に敵がいなかったからではない。
彼らは翼を羽根(feather )のない
ひれ状のフリッパーに退化させて
餌を求めて海中を飛行しているのだ。
彼らの水中速度が容易に最大36km/hに達するのは
海は陸より敵が多いからだ。
陸では長すぎる不格好なフリッパーは
流体との相互作用によって
効率よく揚力を得ると同時に方向舵にするための
抜け落ちる羽根がない翼に退化した
形態デザインだったのだ。
そして、
彼らは食物連鎖の頂点に立つシャチよりも
機敏に動くフリッパーを与えられた。
ーー人間は環境の変化に機敏に適応するために
どの器官を退化させたのだろうか。
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自然選択

正しい理由から
正しいことが選択できた議会制民主主義は存在しない。
間違った理由から正しいことが選択されるのは
一種の自然選択である。
それこそが
自惚れた人間の知性では解決できない場合の
最良な選択方法。

言語

希望のない恐れから
若者の愚痴さえひからびてしまった。
最初に見えない兵器で破壊されたのは
細胞ではなく
われわれの言語だった。
富の合法的な略奪だけではなく
生存の目的を奪うために。

タイムラグ

すべての動的平衡にはタイムラグが存在する。
食事によって摂取される放射性セシウムの量と、
体内の放射性セシウムの量との間には平衡状態が見られる。
摂取された7%が最初の一週間で、10%が2週間で
そして、ついに43%が母乳中に分泌される
動的平衡状態が形成される。
放射性セシウムは
生命に対して致命的なタイムラグを形成する。

委任

人々が過去の間違いを考えたがらないのは
あっという間に
新しい間違いがやってくるからだ。
指導者に明日の解決方法を委任するかぎり
本当の現実はやってこない。

元素存在度

「(放射能のことを)勉強しないと死ぬぞ」
という命令から生じる恐怖感は
こどもの学習の動機にはならない。
命令から生じるのはトラウマと劣等感だけだ。
ウラニウムの放射エネルギーを学習するためには
全宇宙の理解から始めなければない。
われわれを構成する元素存在度が
銀河系の元素存在度とは変わらないという
生命の神秘に導かれて。

インテグリティ(=integrity)

インテグリティ(=integrity)は
統合という意味だけど、
誠実という意味がある。
さらに完全無欠という意味もある。
レイマンだけがインテグリティに接近できる。
テンセグリティ(tensegrity)とは
そのインテグリティの無限性に成功した構造とパターンだ。
☆参照
テンセグリティ・プリセッション
テンセグリティ vs 球状放射エネルギー
“http://synergetics.jp/tensegrityblog/2012/01/24/alamo-gordo/”:http://synergetics.jp/tensegrityblog/2012/01/24/alamo-gordo/

続)軍産複合体

その結果、
国家予算の4500億円が毎年日本の<原子力・ムラ>に当てられている。
この現金と超専門分化的思考方法とを引き換える権力システムに
理系の若者と学者たちは無意識的に安心感を覚える。
権力構造を支えるための
放射エネルギーとエントロピーをより増大させる
非科学的システムに。

軍産複合体(=Military-industrial complex)

「第二次世界大戦以後、
アイゼンハワーによる〈軍産複合体〉が開発してきた、
現金と引き替えに全宇宙から真の富を奪うためのシステムには
「原子力発電システム」と
「金融クレジット・システム」の2つが含まれていた。
不可視の技術的ノウハウの、
膨大な目録を利用するグランチにとって、
地球上のすべての富の合法的な収奪以外に
彼らの目的は存在しない。
こうしたグランチの態度に憧れる、
将来性のあるほぼすべての理系の大学生は
まぎれもなく就活に勤しんでいる。
つまり、この彼らによる進路選択自体が、
理系の科学主義が上述のグランチによる利己主義を採用し、
増殖してきたにすぎないということを証明している。」
『グランチ』バックミンスター・フラー 1983 (梶川 泰司 抄訳)