私のスタジオの天井から吊してある
つねに風の流れに沿って
ゆっくり回転している
アルミ合金製の球状テンセグリティに
蜘蛛はしばしば巣を張る。
これほど安定したWEBはないだろう。
彼らは、WEBつまり
ハイパーリンクによる情報網の物理的デザインに関して
圧倒的な先駆者だ。
部分的な破損を全体的な破壊にまで連鎖させない
ネットワークデザインの。
月別アーカイブ: 2012年8月
昼寝
こんな暑い日の午後は
いつもの渓流の淵沿いで
長袖を着て焚火しながら
お湯をゆっくり沸かして
蚊帳付きのハンモックで
お茶を冷ましながら飲むのがいい。
ここには確実に10度も低い秋風が集まっている。
昼寝から覚めたら
ーーーーーーきっと雷雨が来る夕暮れ時だろう。
独創性
独創性を獲得する秘法は
独創性のなかった人しか知らない。
その秘法を実践できる現実に
遭遇する神秘に無関心だったから。
無への過程
デザインが
doing more with less
の物質的極限という非物質化を試行し
瞑想によって
doing everything with nothing
という<無為自然>に至ったとしても
doing nothing with nothing
という<無への過程>が
けっして経験できないのは
死という自然のデザインと考えるべきだろう。
富について
統一(unify)ではなく
統合(integrate)のために使われる富(=時間とエネルギー)は
つねに僅かである。
富のほとんどは
<物>と<事>への
分裂と分析に使われている。
釣糸について
大きな魚を釣った釣糸は
その引張力を記憶している。
釣人にではなく
釣糸には
より大きな魚に備える時間と経験を
与えなければならない。
これは最初から大きな魚が釣れない理由でもある。
続)統合力について
陽子が電子を統一しているのではない。
中性子が電子を統合しているわけではない。
すべての核子は
互いに相互作用している。
統合のための中心となる核子が存在しないように。
統合力について
統合するには
部分からは決して予測できない
部分の集合以上の機能を発見しなけれならない。
つまり、統合力の在り方は
学習できないほど非論理的である。
階層構造
原理から特許が生まれやすいが
発明から原理は生まれない。
発明は原理を応用する側だと考えられているのは
この二者間に階層構造があるからだ。
事実、原理の発見者は
発明家よりもはるかに少数である。
しかし、優れた発明家はしばしば原理の発見者でもある。
続)学ぶことについて
獲得した知識が正しいかどうかを
行動で確認することが学ぶことならば
他人の蓄積した知識に基づいた学習は
ほとんど模倣に陥ってしまうだろう。