月別アーカイブ: 2012年9月

概念の沈黙

未知な自然の原理の一つを発見するには
ただひとり社会的行動様式の枠をつねに超越する実験に
何度も挑戦しなければならない。
その挑戦のほとんどは
昨日までの失敗を支えた諸概念を
いかに沈黙させるかである。

続2)アップル敗訴

しかし、アップルが敗訴したのは
日本の資本主義に対してだけである。
日本の資本主義の隠れた指導者であり、
同時に閉鎖的社会を維持する特殊な官僚システムは、
特殊な記号言語のテクノロジーを形成してきた。
何も発明しないでも
ビジネスを維持できるテクノロジーを独占するために。

続)アップル敗訴

日本の航空機産業や原子力産業、
そして電子産業などにおいては
設計者に科学指導者としての権限ががない。
たとえば、国産のスマートフォンにおいては
ビジネスをより独占する戦略についての経営指導部は存在するが、
その設計に関して、一人の設計者が同時に計画立案者であり
指導者であるようなシステムをけっして採用しない。
権力と責任が、言い換えるならば最高決定権が
すべてその設計者になければならないという概念は
そもそも存在しないのである。
科学技術者は経済システムへの適者生存者以上ではないのである。

アップル敗訴

アップルが提訴した特許侵害の裁判は
カリフォルニアとソウルでは勝訴したはずだが
日本では敗訴した。
日本の法律言語システムが
まだ世界と統一されていない可能性が高いだけではなく
日本権力構造が支配する不平等性がある。
放射性に関する日本版の法律記号言語システムでさえ
国内で統一できなかったのだから。
iphoneやipadの記号言語は
日本の法律言語システムよりも少なくとも半世紀は先行する
テクノロジーに属する。