古代インドにおける重さと長さの最小単位は<麦>であった。
もっとも身近な主食に成り得たからこそ
この目に見える穀粒が
異なった世界を共通化するための記号に変換された。
穀物よりも成長の早いイモ類が記号化されなかったのは
イモ類が長期保存性に劣るからだった。
とりわけ、移動には不向きであった。
穀物とその栽培方法や保存方法が
重さと長さの永続的な最小単位を作り出したが
その単位はその植物が成長し
種子がより移動した結果である。
統計的な近似値的なその結果から
長さや重さは
それらをどのような方法で測定するか
という<操作>によって定義されている。