年末は年始の準備で忙しいが
忙しくする必要はないほど、物資は過剰だ。
成長する<空虚>を
無数の忙しさで充たそうとする
ロジスティクス(logistics)がある。
人々の要求を満たすための
<空虚>が生産されている。
それは、計算を基礎にした活動(=logistics)にちがいない。
月別アーカイブ: 2013年12月
方法序説
バックミンスター・フラーの思考方法は
アインシュタインの思考方法の<再現>から始まっている。
『コズモグラフィー』はその再現過程で発生した
方法の独創性を要約したメタフィジックスである。
その思考方法こそ、自己規律を含む
シナジェティクスの方法序説なのである。
直観について
直観的に理解できる能力は
専門分化できないが
その能力がなくても専門家になれる教育が
生き残っているかぎり
数学者がシナジェティクスを理解するよりも
こどもがシナジェティクスモデルを作るほうが簡単だ。
空腹から空頭へ
本当に<空腹>になってから何かを食べれば
ほとんど何でも美味しく感じやすくなっている。
それでもそう感じないほど
本当にまずい食物はたしかに存在するが
<空腹>でなければそれは分からない。
頭と知識の関係もほとんど同じである。
われわれはつねに美味しい知識を食べ過ぎている。
<空腹>と<空頭>とを同時的に連動させて学習すると
物事の相互関係がもっとも効果的に理解できる。
人類の圧倒的な時間は
意図に反して
<空腹>と<空頭>に費やされてきたからだ。
思考言語について
シナジェティクス・モデリングは
数学言語の3次元の置換形式、またはその置換過程ではない。
まして、個人的で孤立的な活動ではない。
シナジェティクス・モデリングは
25世紀間も継続していた幾何学上の思考言語と
その在り方を理解し、またはそれらを破壊することにある。
芸術には本来、技術の在り方を理解する行為が含まれるが
しばしば表現技術からその目的が排除されるように
シナジェティクスモデルの具体例であるテンセグリティモデルは
張力技術のアイコン(=偶像)に無意識的に置き換えられてきた。
その結果、テンセグリティの張力部材に
ゴム紐のような弾性体が使用され工学的な統合性が消失したのは
観察者が個人的で孤立的な活動に始終しているからである。
構造とは何かは、テンセグリティによってはじめて定義された。
その定義した思考言語こそ
観察者の言語構造の破壊、またはその再構築に関わっているのである。
関係について
ただ生きているだけという
無目的な生活は
生命の神秘を遠ざけるという
確実な外部との関係を形成している。
その関係には重さがないから
存在しないと考えているだけである。
配当金
配当金とは
ほとんど何のリスクも負わない資本主義という
新たな巨人による贈与である。
交換したいものが貨幣以外にない社会の
最大の、そして、もっとも凡庸な発明は
配当金である。
幻想生活
エネルギーを節約し
その集中から逃避する生活が
多種多様に編み出されてきた。
働かない未来の生活のために
無目的な生活を送っている。
いまや賃金労働はもっとも簡単な逃避行為である。
比較について
比較から新たな解決策は生まれない。
淀んだ自己満足と競争意識は
他者との比較の歴史である。
もっとも効果的な学習方法は
その自己放棄から始まる。
縁側
真冬の晴れた日の
太陽光だけで暖房は要らない縁側で
シナジェティクスを読む。
シナジェティクスの英知が
情報や知識と如何に異なっているかは
脳の中の<縁側>で理解できる。
<縁側>とは
内部でもなければ外部でもない空間領域なのだ。