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係留されたバイオスフィア

鋼鉄製電車の一両分の車体重量は40トン程度あり
現在主流のステンレス製やアルミ制の車両でも30トン弱もある。
1967年にバックミンスター・フラーがデザインした直径約90mの
透明なバイオスフィア(=モントリオール博のアメリカ館)の全重量は
最新車両の1両分にも満たなかった。
バイオスフィアの垂直荷重を受けるために
予め用意された基礎部に実際は
一時的に係留されていただけである。
この構造デザインは
垂直荷重計算に浮力計算が伴う
大気圏に浮かぶ前駆体エデンドームだったのである。
大地に依存しない
最初の自律的な構造デザインから半世紀が経過し
浮遊するテクノロジーの懐胎期間は
すでに終わっている。