日別アーカイブ: 2014年4月7日

トリムタブ再考

高速戦闘機では、翼の中でも
補助翼(補助翼、昇降舵、方向舵)の3種の舵の
軽量化と表面剛性が優先的に必要である。
零戦の設計では構造重量を軽くするために
翼の一部を羽布張り構造(=飛行機の翼に用いる布)の
表面にしていたようだ。
(8歳の時に、零戦の木製の精密モデルを作成した時に
この軽量化のエンジニアリングにかなり興味があった。)
しかし、高速飛行時には空気という高速の流体で
その羽布の表面が内側に凹んで平滑な曲面が失われ
補助翼はやがてトラス構造から羽布張り部分が
膨らんで破裂する危険性があった。
フレキシブルな表面材による構造のこのような欠点は
トラス構造のテンセグリティ化によって応力外板構造に変換し
軽量化も飛躍的に向上させた上で機体剛性も向上できる。
同じようにテンセグリティシェルターでは
ハリケーンや台風などの激しく変化する高速の風圧に対して
表面が内側に陥没(ディンプル)しないように
シェルターを空力学的に解決し
同時に機体剛性と強度を飛躍的に向上できる。
最大のテンセグリティシェルターのデザイン上の問題は
皮膜材と構造の同時的・非同時的な
人力での短時間によるアセンブル方法とその全コストである。
テンセグリティシェルターは
飛行機と同様に、大気圏を移動するための
効果的な地上用のトリムタブだからである。