彫刻家によって
テンセグリティ原理が応用されるとき
構造の軽量化よりも
美的存在とその永続性を優先した
素材が選択される。
ステンレスパイプやワイヤーロープなどの
腐食しない重い金属が必要とされる。
さらに決定的に
皮膜材を張力材に採用しない暗黙の了解がある。
つまり、美的なオブジェとしてすべての細部がデザインされ
テンセグリティは空間構造としてはけっして考察されない。
素材の構成から<構造>を除外した概念が解析できるのは
流行する様式のように
衰退していく思考方法の特徴であるが
それゆえに伝染しやすい。