一定の範囲で変形して元に戻るだけでは
テンセグリティモデルにはならない。
張力材ではなく、弾性のあるを弾性体を使用して
2点間距離を変動させているだけの3Dモデルは
テンセグリティモデルではない。
張力に対する間違った概念によって
テンセグリティの破壊に対抗する外力分散機能という
真の動的なシナジーはまだ理解されていないにちがいない。
テンセグリティの定義(=不連続な圧縮材を連続した張力材によって
統合した張力構造体)と
それを再現するプロトタイプ(=母型としての鋳型)によって
実に知的な先験的な<構造とパターン>が発見されたのであるが、
美的な範疇に閉じ込めるための
自惚れた思考パターンにすり替えられてきた。
この混乱は、テンセグリティ原理を
リアルなユーティリティに変換する前に
魅力的な形態の手っ取り早い模倣によって
世界中に拡がってしまったのである。