建物を支える杭が地中の固い地盤に達していないために
建物が傾く事故が報道されている。
建築技術は固い岩盤がなければ、
建物は船が傾くように傾くことを前提にした技術であるが
建築技術はあきらかに建造物全体の重量の限界に基づいていない。
物体が受ける浮力は、その物体と同じ体積の流体に作用する重力に等しい。
言い換えると、船の浮力は船体が水を押しのけた
体積分の水の全質量に等しいならば
高層ビルの浮力はその基礎部が押しのけた
大地の全質量に等しいのである。
すべての建物は浮力に応じて
沈むか、浮遊しているからこそ
固い岩盤に依存した状態でのみ不動なのである。
固い岩盤に一時的に係留された建造物は
法律上でのみ動かぬ不動産なのである。
科学的に岩盤(plate)は岩石圏(lithosphere)であり
地球表面で弾性体として機能している。
すべての固い岩盤(plate)は、大陸とともに移動している。
古い概念に固執するほど危険な行為はない。