真に新しいことは誰も知らないから
同時的な競争は生まれにくい。
競争では、短時間を競うゆえに、しばしば古い道が採用される。
単独者として思考した場合
他者と同時的に新しい同じアイデアに到達することは不可能である。
独創性は、社会に同時性を求めないだけでなく
他者によるアイデアの評価にはタイムラグがあるから
意図的に評価を他者に求めない行為をどれほど持続できるかに関わっている。
(同時的な評価は、むしろアイデアの新規性の乏しさ、そして
しばしば革命性の排除を意味するだろう。)
学習が同時的競争意識と同時的な評価基準で方向づけられている限り
既成の知識の理解度の競争しか生まれない。
にもかかわらず、この同時的な競争方式が採用されやすいのは、
簡単に管理し予測しやすかったからであるが
この競争が科学研究分野で適用されば、独創的でも
そして、経済的でもなくなる。