自然の構造とパターンは発見されるのみである。
その発見に典型的知性ほど無力なものはない。
インフルエンザウイルスやエイズウイルス、
エボラウイルス、そしてノロウイルなどの
エンベロープ (envelope)という外皮の構造とパターンは
すべて例外なく正20面体の対称性を備えている。
しかし、人間はこうした外敵を防御する自律的で経済的な外皮構造を
生得的にまったく備えていないので
30年ローンで高価すぎる固定された外皮を購入することで
環境との調節をはじめた最初の哺乳類である。
その環境を制御する方法は、まだウイルスほど科学的とは言えない。
うねぼれと希望が交錯する期待感から
新たな構造とパターンをデザインすることはできない。