食料やエネルギー、住居の
生産方法とその過程から隔離された
静かで豊かなライフスタイルが
絶望的な生活のはじまりだとは想像できない人々の対極に
火星移住計画がある。
火星でのライフスタイルは
ハイテクだが前例のない動的な第1次産業から始まる。
遠隔でバイオスフィが複製されるかぎり
微量元素の大地に依存した農業なしでは、
火星の大気圏内では人類の生命維持はできない。
火星移住計画で水耕栽培がついに否定されたのは
コストや管理技術の問題ではなく
生命維持において、
微量元素に依存したエコロジーの神秘を受け入れたからである。
地球惑星での限界集落化する村々への
定住促進に伴う静的なすべての概念が打ち砕かれるのは
神秘を否定した地球惑星での静的な農業さえも、短命であるからだ。