月別アーカイブ: 2015年8月

反対称性へ

圧縮力は、〈それを受ける側〉を攻囲し、
その受容する側を介して貫かれる。
その時、その圧縮力は圧縮される側を拠り所にする。
さらに、その相互作用から受ける側が、
圧縮力を加える側への反作用を拠り所にし始める時は
互いに未だ鏡像的なのだ。
作用と反作用からは、何も生まれない。
しかし、圧縮力によって張力が形成された場合
真の反対称性が存在する。
それらは、鏡像的ではなく相補的な存在へと変換されている。
この概念を理解する過程では
シナジェティクスモデルが発見された後に
理解されるという独自なメタフィジックスがある。

モノコック

構造から構造を形成していない要素を
構造自身から引き剥がす限界経験という概念なくして
テンセグリティ構造は生まれなかった。
シェルターほど、その限界経験を
直接的経験として再現されるものはない。
モノコック(monocoque=1つの殻や貝殻)は
まだ限界経験を経由していない過渡期の
産物だ。
例えば、鳥の卵や航空機はモノコックボディであるが、
モノコックによる構造の巨大化は困難だ。
原子核構造は、モノコックではない。
むしろ穴だらけで不連続である。
自然は、モノコックによる構造のナノ化も困難である。

非選択的

食料がなければ、1週間で飢死にする。
水がなければ、3日で死に絶える。
空気がなければ3分で窒息する。
トリチウムの水蒸気を吸って生きると
癌になるが
食料も、水もあるから
未だマシかもしれないが
その場合は、死に方が選べないのが欠点だ。
この非選択的情況こそが生命の危機である。

宇宙の構造

構造とパターンを開発するとは
真理の探究ゲームにおいて、自己自身の変化の峻烈な試練として
構造とパターンを発見するという結果に終わるはずである。
他者のための生活空間を目指して
建築的方法を独創的な方法で占有する
という目的に始終してはいけない。
建築的方法は、ほとんど権力的な知性から
編み出されたものだから。
宇宙の構造は、より重要な部分をけっして形成しない。

放射性水蒸気

放射性水蒸気はついに
夜空の星々を消してしまうほど
濃度を上げている。
岩石圏と大気圏での拡散を
防止するテクノロジーを開発する間は
シェルターに移動する必要がある。
猛暑の原因を科学者が公開する前に
行動することが
いまやもっとも科学的である。

追従者

放射性物質に追従する者たちの
道徳的態度は
言葉の技術に始終する。
他人を騙す技術で
彼らは互いに連帯を作れるのである。

放射的方法

権力構造はつねに放射エネルギー的である。
そして、下から支えられるのである。
家族や、工場や、規律や制度によって。
ついに、放射エネルギーは地下から吹き出したのである。
それは、権力テクノロジーの危機ではなく
下から支える方法の終焉なのだ。
自らの生命を保護できなかったのだから。

夜の霧箱

地下からの吹き出す地上最大の解放系霧箱における
鮮烈な発光のはじまりは
今後100年間の放射エネルギー(α線、β線、γ線)の
絶え間ない開始を告げている。
この無限とも思える夜の果てから
人間を再開するためには
崩れ落ちる人間の終末が存在しなければならない。

β線上の日本列島

満月は赤くかすみ
星々は輝きを失い
朝日は、霧で拡散し
落雷は、地上に届かないまま
猛暑の真夏に雹が降る
その日が
やって来だのだ。
これらの外部環境の短時間の変化をだれも予測できなかった。
生命の内部環境の変化とその加速度はだれも想像できないだろう。