この21年間に、巨大地震を少なくとも3度も経験した建築構造学は
単に構造や形態デザインに関する学問であるだけではなく、
生命を保護する空間形成が安全な構造を保障する知識であることをも意味し
人間存在に対して規範的な態度をとる学問になるはずだった。
そもそも構造に対する定義が科学的になされていなかったことを
批判しないのは、構造学ではないのである。
法的に正常な構造に対して予測を超えた地震という考えではなく、
どんな地震に対しても正常な構造が存在するための構造的思考が
明らかに意識されることになった。
真に宇宙に適応した構造は、大地と人間社会には依存しない。