有用性に相応しい思考にふけることによって
気がつくと自分を超えた思考領域に入ることがあるのは
有用性<Utility>なくして
どんな発見も発明も存在しないからだろう。
有用性は、まだ解決されていない<問題>の中に潜んでいる。
有用性に相応しい思考にふけることによって
気がつくと自分を超えた思考領域に入ることがあるのは
有用性<Utility>なくして
どんな発見も発明も存在しないからだろう。
有用性は、まだ解決されていない<問題>の中に潜んでいる。
宇宙での存在比から
水素、ヘリウム、酸素に次いで豊富な炭素は
元素の中でも最多の4組の共有結合機能を形成し
それゆえに、ダイヤモンドからグラファイトへ変化したり
フラーレンやカーボンナノチューブに変換できる。
シナジェティクスがもたらす強力な機能は、
シナジー作用と同様に
どんな経験や知識からも推測できない全体の働きによって
最初の自分とは違った存在に相転移するという物理性にある。
その物理性は、個性やオリジナリティといった概念では
把握できない。
実際どのような形態の上にも<有機的>に配置される張力の相互作用には、
連続性が存在するが、その連続性ゆえに、
そのメカニズムとシンメトリーにおける分類がはじめて可能になる。
その分類によって、身体や生物の構造への類比も相同からも発見されなかった事実が
認識され、いまやテンセグリティを過去の構造から完全に離脱して特徴づけている。
前例のないそれらの<構造とパターン>は、
科学者や建築構造家の観察からは発見できなかったばかりか、
テンセグリティは生命と非生命とを統合する場にのみ形成されてきた。
つまり、テンセグリティほど<有機的概念>を破壊する存在はないのだ。
あるいは、テンセグリティには生命と非生命の境界性を無化する機能がある。
エスプレッソマシーンは器具、
ノコギリは道具、
旋盤は機械である。
戦車は武器で
モバイルシェルターは生活器である。
生活器はもっとも不足している
宇宙で効果的に生存するための大気圏内用の宇宙船である。
☆
バックミンスター・フラーは武器(weaponry)に対抗して
生活器(livingry)を造語して対抗した。
生活器(livingry)という日本語訳は
『クリティカル・パス』バックミンスター・フラー著を翻訳するときに
私が造語した言葉の一つである。
2009年7月9日 の<犬のしっぽブログ>から再び引用
真空管が破裂することを、内破(implosion)という。
内側に向かって爆発するという意味である。
この概念は、正しくない。
内破は、重力現象として見るべきである。
ヒロシマの原爆は、空中爆発(explosion)であったから
爆発と共に強大な球状空間が真空化され、
ついに、内部に強力な吸引力が発生した。
このもう一つの重力はやがて、上昇する螺旋運動を形成し、
キノコ雲の球体を形成した。
原爆はけっして都市を吹き飛ばす爆発力だけではない。
原爆の瞬間を表したヒロシマ原爆資料館の最新のCGのように、
爆発の放射(=圧縮力)のみに注目する原爆の物理学には、
内部への吸引力としての張力は不在である。
秩序を見分ける方法は、
もっとも大きなパターンの存在を発見すること以外にない。
そのパターンは、概念によってはじめて投影される。
映像1
最初の原爆のニュースは、共同通信社の特派員による手書きのイラストだった。
キノコ雲の下には、巨大な螺旋状のトルネードが描かれている。
映像2
アメリカ空軍が撮影した高度1万メートル上空からのキノコ雲。
キノコ雲よりもトルネードの方が黒いのは、爆発によって形成された放射性物質を吸い上げているからだ。
このキノコ雲は排気と吸引の機能を持っている巨大な掃除機と考えられる。
電気ではなく、原子力で作動した最初の掃除機だ。
多くの瓦礫と死体、そして元安川の水を大量に吸引した。
これが後の黒い雨となって落下した。
ヒロシマに川がなければ、もっと被爆者は少なかっただろう。
貧乏が最終的なバイオスフィアの現実としては存在しないように
金持ちも存在しない。
過剰と欠乏の概念をコントロールする記号テクノロジーが存在するだけである。
より働かない自由は奪われ続けている。
無管、無柱、無線、無軌道のモバイル・シェルターの生産によって
ユーザは二つの現実の悪しき相互作用から脱して
<宇宙エコロジー>を発見するにちがいない。
構造は、自己のテクノロジーとの反映物であり
第二の自己である。
構造を通過するエネルギーが構造自体をより強化するかぎり、
構造は、つねに動的に安定している。
シナジェティクスの数学性、科学性、それらの客観性が、
モデル言語の有効性にしか根拠が求められないかぎり
その有効性の実証はメタフィジックスによる
フィジックスへの変換方法に求める以外にない。
バックミンスター・フラーの『シナジェティクス1,2』(1975,1979)出版以後、
他者によるそのメタフィジックスによるその変換方法の獲得は驚くほど稀であるが、
そのことによって、彼の天才性が評価されているわけでもない。
新たな<構造とパターン>をデザインする最高の方法は、
自らそれを発見することである。
<構造とパターン>は、純粋な数学に属する。
数学的自然はアプリオリに存在する。
人類が共通に持っている地球の表面と上空と地下の
それぞれ10キロメートルの圏内に生息する既知と未知の生命と共存する権利を
異なったコロニー間と共に行使し、交流し、生存するためのシェルターのデザインとその製造を
可能にしてくれる最初のシェルター工場から建造し、配送するための包括的テクノロジーを完成させるためには
デザインサイエンスチームには、知識と経験だけではは不十分である。
知識と経験から、<構造>はついにデザインできないからだ。
真の<構造>は、そのような人々に偶然を装って与えられる。