構造物が基礎部と融合して一体化した構造デザインは
航空機や船舶、そして宇宙船の構造以外に未だ存在しない。
そもそも動く構造には、分離可能な基礎部が存在しない。
不動産としての建築構造は、免責の概念に基づいて設計されている。
地震による建物の崩壊による人間の圧死への免責とは、
地震における予測不能な波動エネルギーに対してではなく、
基礎を必要とする建築物の前提条件における
資本主義的な保険制度の<有限責任>の変形にほかならない。
貿易差額主義によって外洋航路を航行し、
アジア地域との貿易独占権を与えられた東インド会社に
雇用された船員たちが航海中に死亡した場合の保証範囲と
何も変わっていない。