監視の限界

旅行者やモバイラーは、
つねに監視されている。
3.11の直後からでさえ、
遠隔地に避難するする人々の動向はすべて
携帯から長期間監視されていた。
政府とNHKの報道を信用しなかった人々を。

外国人や若者たちの自ら所有する携帯によって
警察の厳戒な動く監視ネットワークが
かつてないほど加速度的に更新されている。

つねに変動する社会の階級化にとって
動く監視技術が不可欠なのは
固定された初期の監獄と監視の歴史から説明できる。

しかし、被曝6年後に、政府ははじめて原子炉の内部の溶解を公開した時
その6年前から持続する非常事態を、強すぎる放射能で壊れかけた監視カメラと
その映像で想像させたにすぎない。
現在の監視カメラは、
バンアレン帯を超えた放射性の規模の環境下ではほとんど作動しないのだ。

人間を監視する技術は、まだ自然を監視できない。