先験的構造システムは存在する

仮設住宅は、地震に対応したのではなく
迅速な設営と撤去を前提にした居住空間である。

仮設住宅は基礎を前提にしている構造である。
基礎によって、大地に依存した従属性を排除することはできない。

しかし、真の構造には基礎という概念もなければ
耐震、免震、制振システムの概念もない。

全方向的な外力に対して
剛性と強度を維持するテンセグリティ構造には
耐震、免震、制振システムが先験的に内在して
外力を分散しているのである。

そればかりか、真のシステムを通過した外力が
システム自体の強度と剛性を向上させている
シナジーが出現するのである。