潰しが利かないウラン

<潰しが利く>とは
本来は、金属リサイクルのことであった。
硬貨や携帯のレアメタル、そして自動車のように。

学んだことを武器に、職を見つけることが出来る意味に転じたが
実際の武器も、溶かして再利用される。

人間も工業製品も武器も、いまや<潰しが利く>動く資源である。
とりわけ、潰しが利く職業は、陳腐化への怖れから選択される。

宇宙の元素は、他の同じ元素と掛け替えられても
けっして劣化しない。
宇宙に、中古元素は存在しない。

しかし、意図的に元素(ウラン)を潰すのは、原発と核兵器だけである。
さらに、本来は潰しが利かないウランを潰して鉛にするまでの
膨大な処理コストで、国家や大企業自らが潰れるほどである。