日別アーカイブ: 2017年5月1日

革命的な自己教育システム

1961年当時9歳だった私は、
文部省指定の教科書がいっさい使われないまま、子供が子供を教育する
教育実験プログラムの指定校(公立の小学校)に通っていた。

子供は、数学や生物学を、そして工作を自力で学んだ。
つまり、無数の間違った情報とその間違いを是正する方法と共に。

私のランドセルには、ノートと重すぎる百科事典しか入らなかったが
教師を不要とする子供の自発的で自律した学校生活は、
私の子供時代のもっとも幸福な時期である。
級友たちは、アメリカが指導していたその革命的教育実験の証言者たちである。

しかし、自己教育の理論化には不可避だが過激すぎると批判された
この教育実験はアメリカ国内では禁止されていた。
この実験は、廃墟の後のインフラ無きヒロシマでのみ見事に成功したのである。

この非凡な包括的なプログラムは、教職員組合とPTAの常識によって、
現在の義務教育で再び採用されることはないだろう。

1981年に私の師となったバックミンスター・フラーは、
もっとも優れた自己教育の教育理論家だった。
彼は、私の単独者のシナジェティクスの開発方法にとても興味を抱いていた。

シナジェティクスは、フラー自身の自己教育理論の集大成でもある。
子供は、シナジェティクスの学習によって
自己規律的・自己教育システムを自発的に始動させることができる。

規律訓練

忘れてはならないのは、

アメリカの占領下で優れた民主主義教育が遂行され、
アメリカの基地で核を保有する奴隷的な支配下で、
自由の制度の構築が謳歌された事実である。


1964年中国は、アメリカおよびソ連の核への抑止力としてアジアで初めて核兵器を開発し、
アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5か国による
核軍備が完成した21世紀の冷戦後の軍備化において、
属国的な経費役割分担に始終する日本では、
規律訓練という戦時下の理念的図式を露わにしたことである。


その結果、日本における民主主義的な教育投資と自由の制度の構築は、
先進国では比較にならなほど意図的に遅延させられている。

貧弱な教育投資と長時間労働で、義務教育に従事する教師たちは疲弊し、さらに
管理された規律訓練によって、すぐれた革命的教育プログラムはほとんど理解されていない。