気楽な夜空に

裏庭で梅雨の切れ切れの夜空を仰ぎながら乾いた薪で焚火しても
静かな夜がすぐには取り戻せない。

裏庭に繋がる背戸の森が開発されてこれまでよりも広大になったからではなく、
ついに背戸がもっとも遠いアマゾン流域のお土産用観光植民地と繋がって
彼らも市場原理を強いられて生きている現実を共有する段階にいて、
気楽な夜空が突如、ICBMの軌道が描かれるスクリーンに変貌するからだ。