これまでの知識間の関係を否定する概念の発見とその起源まで遡る分析において
概念の発見の根拠を検証・分析する過程で獲得されていく新たな概念が
相互に統合され論理性へと到達するとは限らない。
しかし、ほとんどの学習過程では、
ある概念を発見した動機とその概念の起源にまで遡る分析のプロセスは省略される。
自己規律を教育する教師が不在の場合、
編集された知識による改良された技法とその優劣に始終するだろう。
もし、自己のテクノロジーによる主体とその倫理が探求者になければ
「朝、目覚めた時アイデアが出来ていた」と嘯く不器用な解説者は
やがて他者の発見を奪うために偽装工作する詐欺師に変貌するだろう。
自然の原理は、アイデアを作る技法から生まれないばかりか、
原理を発見する科学的な技法はまだ存在していない。