真のイノベーションはイノベーション自体を破壊する。
しかし、顧客と投資家に資源を依存している限りその破壊には気づかれない。
イノベーションは非常事態にしか形成できない。
「国家非常事態」の宣言によって大規模な予算獲得がなされた場合のみイノベーションが起動する。
しかし、3.11以後の国家予算で、エネルギー、食料、シェルターにおけるイノベーションは
現在まで存在していない。
個人においてのみ、自律した生存方法は条件反射的な想像力から逸脱した規模でのみ実践していくことが可能だ。
月別アーカイブ: 2018年1月
自己教育実験
経験するほとんどは、自分の間違いに関連している。
しかし、両親と学校は子供に対してこの事実を除外するように思考させる以上の間違いはないだろう。
自己教育システム(self-learning)が生得的に機能する長期の教育実験はほとんど知られていない。
学校から教師と教科書が消えるとこどもは何も学習できないと考えているうぬぼれを
見事に破壊した戦後のヒロシマにおけるアメリカ主導の教育実験について。
私の小学校3年間は、こどもだけが互いに対話から学んでいた。
学校でもっとも幸福な時期をもたらすこの自己教育システムに反対したのは、
自分たちの存在を奪われると想像し失業を恐れた教職員組合である。
この逸脱した実験が敗戦国でのみ可能だったのは、アメリカ国内では人体実験として禁止されていたからだ。
学ばない自由
シナジェティクスが反アカデミズムだから学びはじめた学生が
シナジェティクスを発見したことはない。
学ぶ理由がアカデミズムでないなら学び、
学ばない理由が反アカデミズムなら学ばない場合、
どちらも動機付け(know why)とは無関係だからだ。
学ばない自由はどこにもない。
シナジェティクスは、学ばない自由を経験するレイマンから生まれる。
続)角度のトポロジー
天球儀は、宇宙の外部から互いに異なる星座を観測する観察者を想定している。
天球儀は、地球から観測される星座のパターンの鏡像になる。
したがって、地球内部から観察される地球儀は、外部からみた地理情報のパターンの鏡像になる。
天球儀と地球儀の制作は、共に720度の数学的エンジニアリングに関わっているが
地球儀に限って球面情報を平面化する必要性があった。
テトラマ(Tetrama)と全方位720度
視覚器官をもったすべての生命は、地球の外側に生まれるが地球の全表面を同時に見ることができない。
テトラマ(Tetrama)は、正六角形の平面充填から3つの異なる方向で全地球情報は矩形化される。
https://www.tensegrity.jp/items/9120599
解像度の高いアニメーションはフラッシュプレイヤーから再生
http://synergetics.jp/gallery/tetrama/tetrama.html
角度のトポロジー
TETRAMA(テトラマ)は、地球という球体の表面情報を
人間の視野角に変換するための次の6つの「角度のトポロジー」原理を応用している。
1.すべての多面体の内角の総和は720度の整数倍である。
2.同時に、球面とそれに内接する多面体の各頂点における角度の差の総和は、
つねに720度である。
3.テトラマは、最小限の正4面体であり、内角の総和は720度である。
4.観察者から観る全方位の視野角の総和は720度である。
5.2つの正6角形の内角の総和は720度である。
6.2つの正6角形に投影された全地球の地図情報は隙間なく平面充填できる。
これらを直観的にかつ非論理的に、つまりシナジー的に統合された時、
TETRAMA(テトラマ)が生成される。
https://www.tensegrity.jp/items/9120599
天球儀VS地球儀
天球儀は地球儀よりも早く完成している。
船乗りたちが地球が丸いという概念を証明してから球面幾何学が作られたわけではない。
船乗りのような冒険者ではない神官たちによる天体観測と三角関数の概念形成が先行している。
これらの関係は数学史では触れられていない。
宇宙エコロジー
「環境は、われわれを取り巻く無数の物質ではなく、
宇宙のあらゆる出来事から成り立っていることは明らかだった。
(バックミンスター・フラー 1962)」
宇宙エコロジーでさえ自然に対する分断された思考領域である。
自己を除外する限り。
生成機能
自動車のセルフスタータは自動始動装置である。
この場合の「self」とは自動と同義である。
テンセグリティの次の諸機能は、自動とはいえない。
自己組織、自己最適化、自己修復、自己補償、自己分散などはシナジーの包括的な機能を、
言語によって分岐させ分断された機能の名称である。
テンセグリティを構成する構成部材はこれらの生成機能のための情報を持っていない。
テンセグリティは未知の自然を包含している。
原子核から細胞、そして太陽系まで
かつてのインダストリアルデザインの対象は、「口紅から機関車まで」であったが
現在はミサイルや戦闘機にまで拡張されている。それらをもっとも高額な商品にするために。
テンセグリティという「原子核から細胞、そして太陽系まで」を包括している構造原理を
彼らはデザインの対象にしなかった。
真の構造は工業デザインや建築デザインではなく、つねに発見されてきたからだ。
基礎も応用も存在しない構造は、構造の定義を破壊した。
(レイモンド・ローウィは、バックミンスター・フラーと同時代であったが、
ローウィの機関車は博物館にのみ存在する)
SYNERGETICS(R.B.Fuller)
Fig. 730.12 Stabilization of Tension in Tensegrity Column