日別アーカイブ: 2018年3月12日

遠近法でさえ

観察するためには、感覚器を必要とする。
視神経の束は人間の感覚器では最大となる。
だがその視覚は、自らの不安や欲望によってつねに監視され、
さらに視覚は、言葉と記号によって予め支配されている。
距離感を測定する遠近法でさえ社会構造が反映される。
かつてのインディアンやエスキモーの視力は、望遠レンズ並であった。

ほとんどの観察や理解は、自己の反映ではなく、外部の反映でしかない。
ただ眺めて生きているだけに飽きたとしても、
自然に剥がれ落ちるほどこれまで馴染みの理解からの離脱は簡単ではない。

概念の破壊なくして新たなビジョンは取り出せない。
理解は、観察を超えた自己と宇宙の関係を発見するプロセスに始まる。

正20面体状KAJIKAWA Band

大理石のモデリング技法と絶縁した
ベクトル平衡体とは異なるトポロジーモデル群は
多稜体のシナジェティクスモデルだ。

正20面体状KAJIKAWA Bandでは、
右回転または左回転で連続したZ型螺旋ループに加えて、
正20面体にねじれが起こる。

これは、二重螺旋体がもつ固有の捩れ数(twisting)と
2本のストラップが頂点での相互結合のために、
互いに捩り合うストレス(linking)が発生し超螺旋体となって現れる。

二重の螺旋(twisting)に加えて、構造全体の捩れが起こる。
この構造体のねじれが内部と外部を形成する超螺旋体となる。

プラトンの正20面体状のKAJIKAWA Bandは、エンドレスな縁によって
内部と外部を形成する最小限の超螺旋構造である。